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論文

LOCA時燃料破断限界評価の信頼性向上を目指して; 不確かさ定量化手法の開発と高燃焼度化の影響評価

成川 隆文

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(11), p.780 - 785, 2021/11

冷却材喪失事故時の軽水炉燃料被覆管の破断限界評価の信頼性向上を目指した原子力機構の取り組みとして、ベイズ統計手法による不確かさの定量化手法の開発、並びに燃焼の進展及び被覆管材質の変更の影響評価に関する研究を紹介する。

報告書

軽水型動力炉の非常用炉心冷却系の性能評価指針の技術的根拠と高燃焼度燃料への適用性

永瀬 文久; 成川 隆文; 天谷 政樹

JAEA-Review 2020-076, 129 Pages, 2021/03

JAEA-Review-2020-076.pdf:3.9MB

軽水炉においては、冷却系配管破断等による冷却材喪失事故(LOCA)時にも炉心の冷却可能な形状を維持し放射性核分裂生成物の周辺への放出を抑制するために、非常用炉心冷却系(ECCS)が設置されている。ECCSの設計上の機能及び性能を評価し、評価結果が十分な安全余裕を有することを確認するために、「軽水型動力炉の非常用炉心冷却系の性能評価指針」が定められている。同指針に規定されている基準は1975年に定められた後、1981年に当時の最新知見を参考に見直しが行われている。その後、軽水炉においては燃料の高燃焼度化及びそれに必要な被覆管材料の改良や設計変更が進められたが、それに対応した指針の見直しは行われていない。一方、高燃焼度燃料のLOCA時挙動や高燃焼度燃料への現行指針の適用性に関する多くの技術的な知見が取得されてきている。本報告においては、我が国における指針の制定経緯及び技術的根拠を確認しつつ、国内外におけるLOCA時燃料挙動に係る最新の技術的知見を取りまとめる。また、同指針を高燃焼度燃料に適用することの妥当性に関する見解を述べる。

報告書

燃料挙動解析コードFEMAXI-8の開発; 軽水炉燃料挙動モデルの改良と総合性能の検証

宇田川 豊; 山内 紹裕*; 北野 剛司*; 天谷 政樹

JAEA-Data/Code 2018-016, 79 Pages, 2019/01

JAEA-Data-Code-2018-016.pdf:2.75MB

FEMAXI-8は、軽水炉燃料の通常運転時及び過渡条件下の挙動解析を目的として原子力機構が開発・整備を進めてきたFEMAXI-7(2012年公開)の次期リリースに向けた最新バージョンである。FEMAXI-7は主に実験データ解析や燃料設計等研究/開発ツールとして利用されてきたが、燃料挙動に係る現象解明やモデル開発等の燃料研究分野における適用拡大並びに燃料の安全評価等への活用を念頭に、原子力機構ではその性能向上及び実証を進めた。具体的には新規モデル開発、既存モデルの改良及び拡充、プログラムのデータ/処理構造見直し、旧言語規格からの移植、バグフィックス、照射試験データベース構築等のインフラ整備、体系的な検証解析を通じた問題の発見と修正等を行うとともに、各種照射試験で取得された144ケースの実測データを対象とした総合的な性能評価を実施した。燃料中心温度について概ね相対誤差10%の範囲で実測値を再現する等、解析結果は実測データと妥当な一致を示した。

論文

Results from studies on high burn-up fuel behavior under LOCA conditions

永瀬 文久; 更田 豊志

NUREG/CP-0192, p.197 - 230, 2005/10

LOCAに関する日本の安全基準は、事故条件を模擬した試験により決められた急冷時燃料棒破断限界に基づいている。このため、原研はLOCA条件を模擬した総合的な急冷実験を行い、高燃焼度燃料の破断限界を評価している。水素を添加した未照射被覆管やPWRにおいて39あるいは44GWd/tまで照射した高燃焼度燃料被覆管を用いた試験をこれまでに行った。破断限界は基本的に酸化量に依存し、初期水素濃度と急冷時の軸方向拘束力に伴い低下することが明らかになった。また、試験対象とした高燃焼度燃料被覆管の破断限界は、同等の水素濃度を有する未照射被覆管の破断限界とほぼ同等であることも明らかになった。

論文

Embrittlement and fracture behavior of pre-hydrided cladding under LOCA conditions

永瀬 文久; 更田 豊志

Proceedings of 2005 Water Reactor Fuel Performance Meeting (CD-ROM), p.668 - 677, 2005/10

原研では高燃焼度燃料のLOCA時挙動を調べる体系的な研究計画を進めている。同計画の一環として再冠水時に燃料棒が急冷される際の破断限界を明らかにするため、燃焼度39$$sim$$44GWd/tの照射済PWR燃料から採取したジルカロイ-4被覆管を対象に急冷時耐破断特性試験を実施した。破断限界は被覆管が吸収している初期水素量の増加によって低下するものの、照射済燃料被覆管と水素を吸収させた未照射被覆管との間で明らかな違いは見られなかった。また、あらかじめ酸化・水素吸収させ、急冷を経た被覆管に対するリング引張及び圧縮試験を通じて急冷による延性の低下について調べ、欧米で規制に用いられている延性ゼロ基準は、急冷時破断特性試験に比べてより保守的な結果を与えることなどを示した。

論文

RIA- and LOCA-simulating experiments on high burnup LWR fuels

更田 豊志; 永瀬 文久; 杉山 智之

Proceedings of IAEA Technical Meeting on Fuel Behaviour Modelling under Normal, Transient and Accident Conditions, and High Burnups (CD-ROM), 15 Pages, 2005/09

軽水炉燃料の安全規制に必要なデータを提供するため、原研では、異常運転時及び反応度事故(RIA)や冷却材喪失事故(LOCA)といった想定された事故時の燃料挙動について研究を行っている。高燃焼度燃料に対する一連のRIA模擬実験を原子炉安全性研究炉(NSRR)で実施しており、LOCA時の燃料挙動については被覆管急冷破断試験及び被覆管の酸化速度や機械特性に関する個別効果試験を含む広汎な研究を行っている。

論文

Behavior of pre-hydrided Zircaloy-4 cladding under simulated LOCA conditions

永瀬 文久; 更田 豊志

Journal of Nuclear Science and Technology, 42(2), p.209 - 218, 2005/02

 被引用回数:47 パーセンタイル:93.51(Nuclear Science & Technology)

冷却材喪失事故(LOCA)時の高燃焼度燃料棒挙動に関し、未照射ジルカロイ-4被覆管を用い、LOCA模擬試験を行った。水素濃度約100$$sim$$1400ppmを有する被覆管を、水蒸気中にて1220$$sim$$1500Kの温度範囲で等温酸化した後、冠水により急冷した。急冷時に生じる燃料棒の収縮を拘束したが、生じる荷重の最大値を4段階に調節した。主として肉厚に占める酸化割合に依存して、被覆管は急冷時に周方向亀裂を伴って破断した。酸化割合に関する破断/非破断のしきい値は、初期水素濃度と拘束荷重の増大とともに低下した。結局、拘束荷重が535N以下であれば、水素濃度にかかわらず、破断しきい値は酸化割合20%を超え、日本におけるECCS性能評価指針の基準値を上回ることが明らかになった。

論文

核燃料工学の基礎,9; 軽水炉燃料のふるまい

更田 豊志; 永瀬 文久; 笹原 昭博*

日本原子力学会誌, 47(2), p.112 - 119, 2005/02

軽水炉燃料の炉内挙動のうち、反応度事故及び冷却材喪失事故を中心とした事故条件下における燃料挙動について解説する。

論文

Results from simulated LOCA experiments with high burnup PWR fuel claddings

永瀬 文久; 更田 豊志

Proceedings of 2004 International Meeting on LWR Fuel Performance, p.500 - 506, 2004/09

原研は、さらなる燃焼度延伸がLOCA時の燃料挙動に及ぼす影響を評価するために必要なデータを取得することを目的に、系統的な研究計画を進めている。その計画の一環として、LOCA時に起こる全過程を模擬した総合的な試験を、PWRにおいて39$$sim$$44GWd/tまで照射したジルカロイ-4被覆管に対して実施した。30%ECRまで酸化した被覆管は、急冷時に破断した。この破断は、同等の水素濃度を有する未照射被覆管の破断クライテリア(約25%ECR)に合致する。約16及び18%ECRまで酸化した2本の被覆管は急冷時に破断しなかったことから、調べた燃焼度範囲では、照射によって著しく破断限界が低下することはないと考えられる。本報告では、酸化速度や破裂挙動も含め、試験の結果を報告する。

論文

Effect of pre-hydriding on thermal shock resistance of Zircaloy-4 cladding under simulated loss-of-coolant accident conditions

永瀬 文久; 更田 豊志

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(7), p.723 - 730, 2004/07

 被引用回数:45 パーセンタイル:92.54(Nuclear Science & Technology)

冷却材喪失事故(LOCA)条件を模擬した実験を行い、酸化したジルカロイ-4被覆管の耐熱衝撃性に及ぼす水素吸収の影響を評価した。試験には人工的に水素を添加した被覆管(400$$sim$$600ppm)と水素を添加しない被覆管を用いた。急冷時の被覆管破断は主として酸化量に依存することから、破断しきい値を「等価被覆酸化量(ECR)」に関して評価した。被覆管を軸方向に拘束しない条件では、破断しきい値は56%ECRであり、水素添加の影響は見られなかった。急冷時に被覆管を拘束することにより破断しきい値は低下し、水素を添加した被覆管でより顕著であった。完全拘束条件下での破断しきい値は、水素を添加しない被覆管で20%ECR、添加した被覆管で10%ECRであった。本試験の結果は、LOCA条件下で高燃焼度燃料棒の破断しきい値が低下する可能性を示している。

論文

Recent results from LOCA study at JAERI

永瀬 文久; 更田 豊志

NUREG/CP-0185, p.321 - 331, 2004/00

原研は、高燃焼度燃料の冷却材喪失事故時挙動に関する知見を得ることを目的に、試験計画を進めている。本試験計画では、総合的な急冷試験及び、被覆管の酸化速度や機械特性に関する基礎試験を行う。照射した被覆管に対する試験に先立ち、原子炉運転中に生じる腐食や水素吸収が及ぼす影響を分離的に調べるため、未照射被覆管を用いた試験を実施した。水素吸収は被覆管の脆化に関し重要であることから、その影響を特に詳しく調べた。また、照射した被覆管に対する試験にも着手し、初期のデータを取得した。本報告は、これらの成果をとりまとめたものである。

論文

Oxidation kinetics of low-Sn Zircaloy-4 at the temperature range from 773 to 1573 K

永瀬 文久; 大友 隆; 上塚 寛

Journal of Nuclear Science and Technology, 40(4), p.213 - 219, 2003/04

 被引用回数:69 パーセンタイル:96.6(Nuclear Science & Technology)

さまざまな冷却材喪失事故条件に適用できる酸化速度式を評価するため、773$$sim$$1573Kという広い温度範囲において低スズ・ジルカロイ-4被覆管の等温酸化試験を行った。1273$$sim$$1573Kでは調べた時間範囲について、773~1253Kでは900sまでの時間範囲について、酸化は2乗則に従った。一方、1253K以下での長時間酸化は、3乗則でよりよく表されることが明らかになった。重量増加に関し2乗則あるいは3乗則定数を評価し、それらの温度依存性を表すアレニウスタイプの式を求めた。3乗則から2乗則への変化及び酸化速度定数の温度依存性に見られる不連続性は、ZrO$$_{2}$$の相変態によるものであることが示された。

報告書

Proceedings of Fuel Safety Research Specialists' Meeting; March 4-5, 2002, Tokai

燃料安全研究室

JAERI-Conf 2002-009, 491 Pages, 2002/08

JAERI-Conf-2002-009.pdf:102.1MB

2002年3月4,5日に、東海研究所で燃料安全研究専門家会合が原研主催で開催された。この会合の目的は、軽水炉の燃料安全にかかわる諸課題について、国内外の関係機関から参加した専門家との間で情報交換及び意見交換を行うこと、及び、原研における最近の燃料安全研究の成果及び今後の研究計画について討論することである。会合では、燃料研究の全般的状況、通常運転時及び事故時ふるまいの研究、シビアアクシデント時のFP放出ふるまい、及び「高度化軽水炉燃料試験計画」についての報告と討論がされた。あわせてポスター展示も行われた。会合は今後の燃料研究の展開にとって、また研究協力を推進するうえで非常に有益であった。本報告集は、これらすべての研究報告を取りまとめたものである。

報告書

Proceedings of the 24th NSRR Technical Review Meeting; Tokyo, November 13-14, 2000

燃料安全研究室

JAERI-Conf 2001-010, 303 Pages, 2001/09

JAERI-Conf-2001-010.pdf:59.22MB

2000年11月13及び14日の両日、東京・虎ノ門パストラルにおいて、第24回NSRRテクニカルレビュー会議を開催した。本会議の目的は、原研におけるNSRR計画及び軽水炉燃料の安全性研究で得た最近の進捗を報告し議論を行うことである。会議では、通常運転時、反応度事故(RIA)時及び冷却材喪失事故(LOCA)時の燃料挙動、シビアアクシデント時のFP放出挙動に関連し、海外機関からの5件を含む21件の研究成果が報告され議論された。会議は、今後の研究展開を図るうえで、また研究協力を推進する上で非常に有用であった。本報告集は、発表された研究成果をまとめたものである。

報告書

ROSA-V/LSTF グラフィック/ネットワーク表示システム

近藤 昌也; 笠原 陽一郎*; 野口 芳宏*; 國枝 紀*; 大崎 秀機; 安濃田 良成; 久木田 豊

JAERI-Tech 96-004, 74 Pages, 1996/02

JAERI-Tech-96-004.pdf:3.46MB

原研ではROSA-V/LSTF装置を用いて加圧水型原子炉(PWR)の冷却水喪失事故(LOCA)をはじめとする各種事故時の現象を実機圧力・実時間で模擬した実験を行っている。装置には2400点に及ぶ計測系が設置されているが、装置内の現象は各機器間の流動が複雑に絡み合ったものとなるため、データの解読には多くの経験と時間を要する。そこで、実験中に装置内の冷却水分布、温度分布及び流動を実時間でグラフィック表示するためのシステムを作成した。本システムにより実験実施中に現象の推移を把握し、運転操作のための判断や、実験の成否の判断を的確に行うことが可能になった。また、本システムを用いて実験後に再生表示を行うことにより、実験結果の解釈や国際協力における意志疎通などに役立っている。

論文

PWR小破断LOCA起因事故シーケンスのソースターム評価

村松 健; 梶本 光廣*

第6回確率論的安全評価 (PSA)に関する国内シンポジウム論文集 (IAE-9206), p.3 - 8, 1993/01

原研で実施している「国内軽水炉モデルプラントPSA」の一環として、原研で新たに開発されたTHALES-2コードを用いてPWRの小破断LOCA起因の炉心損傷事故シーケンスに関するソースターム評価を行い、炉心冷却に係わるシステムの作動/不作動が事故の進展やソースタームにどのような影響を及ぼすかを検討した。その結果、炉心損傷の開始時刻は、ECCSの作動/不作動とともに2次系冷却の有無に依存し、格納容器破損時刻は、これらの条件及び原子炉キャビティー内の冷却水の有無に依存すること、ヨウ素の環境への放出量は、1)炉心溶融、2)一次系でのヨウ化セシウムの再蒸発、3)溶融炉心コンクリート反応の3つの放出段階と格納容器破損時刻との関係に依存すること等が定量的に確認された。本報では、これらの解析結果を示すと共に、2つの事故シーケンスについて、他の解析コードによる計算結果との比較を示す。

論文

LWR thermal-hydraulic safety research programs at the Japan Atomic Energy Research Institute

久木田 豊

Proc. of the 7th KAIF/KNS Annual Conf., 16 Pages, 1992/00

原研における軽水炉熱水力安全研究は、設計基準事象からシビアアクシデントにいたる広範な事故条件を対象として進められている。設計基準事象時の熱水力安全性に関する研究計画としては、すでに完了したROSA-I~III計画(PWR大破断LOCA及びBWR大小破断LOCA)や大型再冠水効果実証試験(PWR大破断LOCA)などがあり、設計基準事象を超える多重故障事象に関するものとしてはROSA-IV計画(PWR小破断LOCA及びトランジェント)及びROSA-V計画(PWRのアクシデントマネージメント)が、またシビアアクシデントを対象とするものとしてはALPHA装置やNSRR等による実験が現在実施中である。これら大型装置による実験とともに、二相流や熱伝達に関する基礎的な研究が進められ、これらの実験に基づいて熱水力解析コードの開発が行われている。本発表では、これらの研究計画の概要を紹介する。

論文

OECD LOFT計画の成果

LOFT専門部会

日本原子力学会誌, 33(12), p.1112 - 1120, 1991/12

OECD LOFT計画は、熱出力50MWのPWRを用いて、LOCAおよび運転時の異常な過渡変化に関する総合実験を行い、それらの事故および異常時における原子炉プラントの熱水力挙動、ECCSの有効性、さらにはFPの移行挙動を明らかにすることを目的として実施された。OECD LOFT計画では、熱水力実験6回とFP移行実験2回の合計8実験が行われた。熱水力実験の結果から、ECCSの有効性および現行の安全基準の妥当性が改めて、確認された。一方、最後に行われたLP-FP-2実験は、LPIS配管の破断を含む極めて苛酷な多重故障によるシビアアクシデントを模擬し、燃料集合体の損傷過程並びにFP移行に関するデータを提供した。本稿は、OECD/LOFT計画の成果と、国内での関連研究の概要をとりまとめたものである。

報告書

高転換軽水炉の熱水力工学の研究

伝熱流動研究室

JAERI-M 91-055, 198 Pages, 1991/03

JAERI-M-91-055.pdf:4.4MB

原研では、ウラン資源の有効利用を目的とした扁平二重炉心型高転換軽水炉(HCLWR)の研究を行っている。本炉は稠密格子炉心を採用することにより、種々の熱水力学的な問題が生じる可能性がある。このため、定常及び非定常限界熱流束(CHF)、乱流混合、炉心内圧力損失、流れによる燃料棒の振動・変位、及び再冠水冷却に関する実験を実施し、データベースを得るとともに高転換軽水炉を対象とした熱水力評価手法を開発した。この評価手法を本炉に適用した結果、通常運転には最小DNBR基準を満足し、バンドル圧力損失及び流れによる燃料棒の振動・変位量は現行軽水炉の設計範囲内にあることが明らかとなった。また大破断LOCA、小破断LOCA、一次冷却材流量喪失事故、一次冷却材ポンプ軸固着事故、外電喪失ATWS、及び制御棒クラスタ飛び出し事故等の安全評価解析を実施し、本炉は現行軽水炉の安全評価基準を満足することを示した。

論文

Thermal-hydraulic study on a double-flat-core high conversion light water reactor

杉本 純; 岩村 公道; 大久保 努; 村尾 良夫

Experimental Thermal and Fluid Science, 4, p.354 - 361, 1991/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.04(Thermodynamics)

原研では、現行の軽水炉と同程度以上の安全を確保した上で、エネルギー資源及び経済上の観点からも魅力的な高転換軽水炉の研究開発を目指している。熱水力の分野では、稠密炉心における現象の把握と最適設計のための解析手法の開発に精力が注がれている。限界熱流束(CHF)実験の結果によれば、KfKの相関式が稠密三角光子燃料棒配列に対して適用出来ることが明らかとなった。水力実験では、各種の炉心幾何学的形状に対する炉心圧力損失を調べた。扁平二重炉心高転換軽水炉は、負のボイド係数、高転換率及び高燃焼度を同時に実現し得るものであるが、以上の実験結果に基づいて、その熱水力学的特性について検討した。その結果、扁平二重炉心高転換軽水炉は、CHF、炉心圧力損失、及びLOCA-再冠水時の安全性の観点から、実現性は高いことが明らかとなった。

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